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快適な室内空間が魅力の「セレナ」は、2018年上半期登録台数ナンバーワンを記録し、ミニバン市場で絶大な人気を誇っています。
特にハイブリッド車は、「S-HYBRID」と「e-POWER」というふたつのモデルがあり、それぞれの違いが気になる方も多いのではないでしょうか。
本記事では、セレナのハイブリッドモデルの特徴や、「S-HYBRID」と「e-POWER」の違いを徹底解説します。
セレナのハイブリッド車の購入を検討している方は、ぜひ最後までご覧ください。
目次
セレナのハイブリッドの特徴
そもそもハイブリッドとは?
ハイブリッドは4種類ある
セレナには2種類のハイブリッドが展開されている
セレナの「S-HYBRID」と「e-POWER」の5つの違い
スペック
乗車人数
燃費性能
ドライブモード
価格
現行モデルに「S-HYBRID」はない
セレナのハイブリッド車に乗る際の注意点
ガソリン車と比べると、バッテリー交換の所要時間が長い
運転の仕方によって燃費が変動する
バッテリーの寿命と交換コスト
他社のライバルハイブリッド車と比較
エスクァイア
ヴォクシー
ステップワゴン
まとめ
セレナのハイブリッドの特徴
セレナのハイブリッドモデルは、「S-HYBRID」と「e-POWER」という2つのモデルが展開されており、それぞれ特徴が異なってきます。
ここでは、ハイブリッドの特徴や種類、そして「S-HYBRID」と「e-POWER」の特徴について触れていきます。
そもそもハイブリッドとは?
そもそもハイブリッドとは、ガソリンを燃やすエンジンと電気で動くふたつのモーターを組み合わせた自動車のことです。
一般的な車は、ガソリンのみをエネルギーとするため、発進時や加速時に多くの燃料を消費します。
しかし、ハイブリッドは燃料消費の多い発進時や加速時に、電気モーターが稼働して発進や加速をアシストしてくれます。
これにより、燃料消費を抑えた走行が可能です。
ハイブリッドは4種類ある
ハイブリッドといってもその種類はひとつだけではなく、以下の4つ存在します。
・パラレル式
・スプリット式
・シリーズ式ハイブリッド
・マイクロハイブリッド
それぞれ、電気モーターの供給方法が異なっており、モーターのみで走行できるものから、モーターのみで走行できないものもあります。
なお、セレナのハイブリッドは、上記の内の「シリーズ式ハイブリッド」と「マイクロハイブリッド」にあたります。
セレナには2種類のハイブリッドが展開されている
冒頭でも紹介しましたが、セレナには2種類のハイブリッドが展開されています。
それぞれ日産が独自に開発したハイブリッドシステムですが、特徴が大きく異なりますので、ここでしっかり理解しておきましょう。
S-HYBRID
S-HYBRIDは、優れた燃費とコンパクト性を組み合わせたハイブリッドシステムです。
具体的には、車のスピードを落とす際のエネルギーを使用し電気を充電するシステムです。
回生エネルギーともよばれ、充電されたエネルギーは発進や加速、アイドリングの際に活用されます。
ただし、アシストは約1秒しか作動せず、1回作動すると次にアイドリングストップするまで作動しません。
S-HYBRIDは、大容量のバッテリーを搭載しているところも特徴で、特にアイドリング時に活躍します。
アイドリング時間を伸ばせることで、燃費の向上をサポートしているのです。
e-POWER
e-POWERは、モーターとエンジンを組み合わせた独自のハイブリッドシステムで、S-HYBRIDと異なり、個別での稼働も可能です。
エンジンで発電したエネルギーをモーターに供給し、モーターが発進や加速をサポートします。
発進や加速時にはモーターが力強い走りをサポートし、通常走行時にはエンジンが発電しながらバッテリーを充電します。
また、従来のハイブリッドシステムに比べ、充電時の騒音が抑えられているため、静粛性に優れているのも特徴です。
セレナの「S-HYBRID」と「e-POWER」の5つの違い
ここまで、セレナのハイブリッドの特徴を紹介してきましたが、「S-HYBRID」と「e-POWER」には、どのような違いがあるのでしょうか。
実は、S-HYBRIDとe-POWERには、ボディサイズや重量、燃費性能などが異なります。
ここでは、スペックや乗車人数、燃費性能などに分けて紹介していきます。
スペック
車種 |
S-HYBRID |
e-POWER |
ボディサイズ (全長×全幅×全高) |
4,685mm×1,695mm×1,865mm ※ハイウェイスターは4,770mm×1,740mm×1,865mm |
|
ホイールベース |
2,860mm |
|
重量 |
1,740kg~1,780kg |
1,650kg~1,790kg |
排気量 |
1,198cc |
1,997cc |
最高出力 |
62kW(84PS)/6,000rpm |
110kW(150PS)/6,000rpm |
最大トルク |
103N・m(10.5kgf・m)/3,200-5,200rpm |
200N・m(20.4kgf・m)/4,400rpm |
スペックを比較すると、排気量や最高出力、最大トルクが大きく異なることがわかりました。
e-POWERの方が優れた走行性能があることがわかります。
乗車人数
車種 |
S-HYBRID |
e-POWER |
乗車人数 |
8人 |
7人 |
乗車人数に違いはなさそうですが、実は、S-HYBRIDとe-POWERでは細かな違いがあります。
S-HYBRIDは最大8人乗りが可能で、e-POWERは7人乗り仕様となっています。
S-HYBRIDは、従来のハイブリッドシステムよりも小さいサイズに設計されており、その分車内空間が拡大できるので、8人乗車可能となっているのです。
燃費性能
車種 |
燃費(WLTCモード) |
S-HYBRID(2WD) |
13.2km/L |
S-HYBRID(4WD) |
11.8km/L |
e-POWER |
17.2km/L〜18.0km/L |
燃費性能では、e-POWERの方が優れています。
発進や加速をサポートしてくれるところは、ふたつともに共通していますが、稼働時間が異なってきます。
S-HYBRIDは約1秒間しか稼働しません。
一方、e-POWERは個別での稼働ができるので、より燃料を抑えた走行が可能です。
そのため、e-POWERの方が燃費性能も優れてくるのです。
ドライブモード
S-HYBRIDとe-POWERは、ドライブモードにも違いがあります。
S-HYBRIDは、基本的にひとつのドライブモードしか搭載されていません。
しかし、e-POWERは4つのモードから選択ができるので、路面状況などの環境に合わせた走行が可能です。
e-POWERの4つのモードは以下の通りです。
・Sモード
・ECOモード
・マナーモード
・チャージモード
それぞれ、加速を重視したいときや、モーターのみで走行したいとき、より燃費性能を上げたいときなどに活用できます。
価格
車種 |
S-HYBRID |
e-POWER |
新車価格 |
2WD:271.9万円〜303.2万円 4WD:298.5万円〜395.8万円 |
2WD:324.8円〜484.7円 4WD:361.4円〜448.6円 |
中古車価格 |
49.8万円〜155.8万円 |
179.8万円〜417.8万円 |
価格を比較すると、e-POWERの方がドライブモード搭載や、個別でモーターが稼働できることから、価格が高くなります。
しかし、e-POWERはエコカー減税による割引が適用できるので、表示された価格より、やや安く購入可能です。
また、中古車であれば、S-HYBRIDで50万円程度〜、e-POWERで180万円程度から購入でき新車に比べると購入しやすくなっているので、中古車を選択するのも良いでしょう。
現行モデルに「S-HYBRID」はない
S-HYBRIDは、2022年に新型セレナが発表されてから、廃止されたようです。
その代わりに2023年春にe-POWERが発表され、今後はe-POWERのみに移行されていきます。
セレナのハイブリッド車に乗る際の注意点
セレナのハイブリッド車に乗る際は、いくつか注意するべきポイントがあります。
ここで確認しておき、損をしないようにしましょう。
ガソリン車と比べると、バッテリー交換の所要時間が長い
セレナのハイブリッドのバッテリー交換は、通常の車よりも所要時間がかかります。
その理由は、ハイブリッドのバッテリーをふたつ搭載しているからです。
ひとつだけなら10〜15分程度で済みますが、ふたつとなると20〜30分は見ておいた方が良いでしょう。
また、どちらか片方がバッテリー上がりを起こすと、もう一方もバッテリー上がりを起こす可能性があるので、交換する際はふたつ同時に交換しましょう。
運転の仕方によって燃費が変動する
ハイブリッドは、燃費性能を向上させますが、運転の仕方や環境によっては燃費が変動します。
たとえば、街中での走行が多い場合と、高速道路で走行が多い場合とでは、同じ燃費にはならないでしょう。
モーターのモードを変えられる場合は、エコモードを活用することで、より燃費を向上させられますので、積極的に使用することをおすすめします。
バッテリーの寿命と交換コスト
ハイブリッド車のバッテリーは、ふたつあると紹介しましたが、正確には駆動用のメインバッテリーとサブの補機バッテリーがあります。
サブの補機バッテリーは、通常の車に搭載されてあるものとほとんど同じですが、メインの駆動用バッテリーは少し大きめに作られています。
そのため、メインの駆動用バッテリーの方が、交換コストがかかることを覚えておきましょう。
なお、バッテリーの寿命は駆動用バッテリーで、新車登録してから5年、走行距離10万kmとなっています。
また、補機バッテリーの寿命は、3〜5年ほどが目安です。
他社のライバルハイブリッド車と比較
ここからは、セレナハイブリッド車と他社のライバルハイブリッド車とを比較していきます。
3車紹介しているので、車選びの参考になれば幸いです。
エスクァイア
車種 |
S-HYBRID |
e-POWER |
エスクァイア |
ボディサイズ (全長×全幅×全高) |
4,685mm×1,695mm×1,865mm ※ハイウェイスターは4,770mm×1,740mm×1,865mm |
4,695mm×1,695mm×1,825mm |
|
ホイールベース |
2,860mm |
2,850mm |
|
重量 |
1,740kg~1,780kg |
1,650kg~1,790kg |
1,610kg |
排気量 |
1,198cc |
1,997cc |
1,797cc |
最高出力 |
62kW(84PS)/6,000rpm |
110kW(150PS)/6,000rpm |
73kw(99PDF)/5,200rpm |
最大トルク |
103N・m(10.5kgf・m)/3,200-5,200rpm |
200N・m(20.4kgf・m)/4,400rpm |
142N・m(14.5kgf・m)/4,000rpm |
エスクァイアと異なる点は、排気量、最高出力、最大トルクの3つで、エスクァイアは、セレナe-POWERよりも、少し走行性能が低い結果でした。
ヴォクシー
車種 |
S-HYBRID |
e-POWER |
ヴォクシー |
ボディサイズ (全長×全幅×全高) |
4,685mm×1,695mm×1,865mm ※ハイウェイスターは4,770mm×1,740mm×1,865mm |
4,695〜4,710mm× 1,6951,735mm× 1,825mm |
|
ホイールベース |
2,860mm |
2,850mm |
|
重量 |
1,740kg~1,780kg |
1,650kg~1,790kg |
1,610kg〜1,620kg |
排気量 |
1,198cc |
1,997cc |
1,797cc |
最高出力 |
62kW(84PS)/6,000rpm |
110kW(150PS)/6,000rpm |
73kw(99PS)/5,200rpm |
最大トルク |
103N・m(10.5kgf・m)/3,200-5,200rpm |
200N・m(20.4kgf・m)/4,400rpm |
142N・m(14.5kgf・m)/4,000rpm |
ヴォクシーと異なる点は、エスクァイア同様に排気量、最高出力、最大トルクの3つでした。
こちらも走行性能が、セレナe-POWERよりも少し走行性能が低い結果でした。
ステップワゴン
車種 |
S-HYBRID |
e-POWER |
ステップワゴン |
ボディサイズ (全長×全幅×全高) |
4,685mm×1,695mm×1,865mm ※ハイウェイスターは4,770mm×1,740mm×1,865mm |
4,800〜4,830mm× 1,750mm× 1,840〜1,845mm |
|
ホイールベース |
2,860mm |
2,890mm |
|
重量 |
1,740~1,780kg |
1,650~1,790kg |
1,810〜1,840kg |
排気量 |
1,198cc |
1,997cc |
1,993cc |
最高出力 |
62kW(84PS)/6,000rpm |
110kW(150PS)/6,000rpm |
エンジン:107kw(145PDF)/6,200rpm モーター:135kw(184PDF)/5,000〜6,000rpm |
最大トルク |
103N・m(10.5kgf・m)/3,200-5,200rpm |
200N・m(20.4kgf・m)/4,400rpm |
エンジン:175N・m(17.8kgf・m)/3,500rpm モーター:315kw(32.1PDF)/0〜2,000rpm |
ステップワゴンと比較してみると、ボディサイズやホイールベース、重量がセレナの2タイプよりも大きいことがわかりました。
走行性能に関しては、e-POWERと同等で、S-HYBRIDよりも優れています。
まとめ
本記事では、セレナのハイブリッドを詳しく紹介しました。
セレナのハイブリッドには、「S-HYBRID」と「e-POWER」があります。
「S-HYBRID」はガソリンエンジンをベースとしたハイブリッドシステムで手軽さが魅力でしたが、現在は廃止され、新車では「e-POWER」が主流となっています。
一方、「e-POWER」はモーター駆動による力強い走行性能と静粛性、高い燃費効率を兼ね備えています。
それぞれ特徴がありますが、時代に合わせた進化が進む中、セレナは「e-POWER」による電動化の方向へシフトしています。
選択の際には、最新のモデル情報を確認し、自分に合った仕様を検討することが大切です。
よくある質問
Q.セレナ e-POWER の走行性能はどうですか?
セレナ e-POWERはモーター駆動によるスムーズで力強い加速が魅力です。静粛性も高く、特に市街地走行でその性能が際立ちます。また、長距離移動や高速道路でも快適な走行が可能で、ガソリンエンジン車やS-HYBRIDとは一味違う運転が味わえます。
Q.セレナのハイブリッド車はファミリー向けですか?
はい、セレナのハイブリッド車はファミリーに最適です。
広々とした室内空間、使い勝手の良いシートアレンジ、多彩な収納スペースが特徴です。
また、燃費性能が優れているため、家族での遠出や日常使いのランニングコストを抑えられる点も魅力です。
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