買取情報
ここ数年、中古車市場は大きな変動を見せており、買取価格の高騰が続いてることをご存知でしょうか。
新車の納期遅延や価格の上昇などさまざまな要因が影響しており、今後も中古車の需要と供給のバランスが買取価格に大きく影響すると考えられます。
本記事では、中古車の買取価格がなぜ高騰しているのか、その要因や影響するポイントを紹介していきます。
また、最適な売却タイミング、さらに今後の中古車市場の展望についても解説します。
車を売却する際のベストなタイミングや少しでも高く売却するための方法を知りたい方は、ぜひ参考にしてください。
目次
中古車相場が高騰している理由
車の需要が増えているから
新車の納期が長期化しているから
新車価格が上がっているから
中古車の供給量が減っているから
海外への輸出も増えているから
エネルギー価格が高騰しているから
中古車の買取価格に影響するポイント
時期
車種
需要と供給
車両の状態
車を買取に出すベストタイミングは?
1~3月or9~10月
車検前
自動車税の納付前
中古車市場の今後の展望
中古車市場の今後の展望
電気自動車が主流になる?
まとめ
中古車相場が高騰している理由
中古車相場が高騰している理由には、主に以下の理由が挙げられます。
・車の需要が増えているから
・新車の納期が長期化しているから
・新車価格が上がっているから
・中古車の供給量が減っているから
・海外への輸出も増えているから
・エネルギー価格が高騰しているから
ここでは、各理由について詳しくみていきましょう。
車の需要が増えているから
中古車相場が高騰している主な理由として、車の需要が増えている点が挙げられます。
新型コロナウイルスの感染拡大により、外出時の感染リスクを避けるため、公共交通機関の利用が敬遠される傾向が強まりました。
これにより、プライベートな移動手段としてのマイカー需要が急増しています。
さらに、コロナ禍の影響で生活スタイルが変化し、テレワークや地方移住の増加も自家用車の必要性を高めました。
そして2023年以降、鉄道各社が人手不足を理由にダイヤ改正を行い終電時間が早くなっているほか、運行本数の削減や地方路線の廃止なども相次いでおり、公共交通機関の利便性が低下しています。
これらの影響で、移動の自由度を求める消費者の間でマイカー需要が一層高まり、結果として中古車市場の相場が上がる原因となっています。
新車の納期が長期化しているから
ここ数年、半導体の供給不足や国際的な物流の混乱が続いており、新車の製造や納車に遅れが生じています。
とくに人気の車種では、納期が1年以上に及ぶケースも見受けられ、早く車を手に入れたい消費者が中古車を選ぶケースが増えている状況です。
新車の納期が遅れると、消費者は即納が可能な中古車を購入するため、需要が高まり買取価格も上がる傾向にあります。
この傾向は2024年に入っても続いており、特にハイブリッド車や電気自動車の納期が長引く中、これらの車両の中古市場における価格上昇が目立っています。
新車価格が上がっているから
新車価格が上がっている状況も、中古車市場に影響を与えています。
2010年と比較して、2024年には軽自動車が約1.5倍、小型車が1.8倍、普通車が1.3倍と価格が上がっています。
これは、半導体不足やエネルギー価格の高騰、さらには世界情勢の影響による原材料費の高騰が原因です。
また、機能の追加や安全装備の充実も新車価格を押し上げる要因となっています。
とくに輸入車では、円安の影響で価格がさらに上昇しており、新車を購入するハードルが高まっています。
その結果、比較的安価な中古車の需要が増加して市場での買取価格が高騰しているのです。
中古車の供給量が減っているから
需要が増えている一方で、中古車の供給量が減少していることも価格高騰の要因です。
たとえば、人気車種のモデルチェンジによる影響によって中古車の供給量が減少しており、トヨタのアルファードやランドクルーザーなどの人気車種は、納車待ちが年単位になることが多いです。
このような車種は新車の購入が困難なため、状態の良い中古車に注目が集まっています。
また、2023年にはダイハツやトヨタの検査不正問題で新車の出荷を停止する事態も発生し、この影響で新車の供給が一時的にストップしたため、中古車市場でも買取在庫が減少しました。
その結果、市場全体で中古車の供給が滞り価格が上がっている状況です。
海外への輸出も増えているから
海外への輸出が増えていることも中古車相場が高騰している要因になります。
日本の中古車は品質が高く、海外でも人気を集めており、特にロシア向けの輸出が急増しました。
これは、ロシア・ウクライナ情勢に伴う経済制裁で高価格帯の新車輸出が制限されたため、比較的安価な日本の中古車への需要が急増したことが原因です。
さらに、2024年の円安の進行により、日本の中古車が海外バイヤーにとって割安感が強まり、輸出業者が積極的に仕入れを行うようになりました。
この影響で国内市場に残る中古車の供給が減少し、買取価格の上昇を引き起こしているのです。
エネルギー価格が高騰しているから
エネルギー価格の高騰により、ガソリン価格も高騰していることから、燃費効率の良い車のニーズが急増していることも一因です。
とくにハイブリッド車や軽自動車、コンパクトカーの人気が高まっており、これらの中古車の買取価格も上昇傾向にあります。
代表的なモデルであるトヨタのプリウスやアクアは、モデルチェンジ後も依然として高い燃費性能を誇り、旧モデルの中古車でも高い人気です。
消費者は燃料コストの抑えることも重視するため、燃費の良い中古車の需要が引き続き強く、買取価格の上昇を招いている状況です。
中古車の買取価格に影響するポイント
中古車の買取価格はさまざまな要因によって決まります
そのなかでも時期・車種・需要と供給のバランス、そして車両の状態は重要なポイントです。
ここでは、各ポイントについて詳しくみていきましょう。
時期
中古車の買取価格は、売却する時期によって大きく変動します。
たとえば1月〜3月は新年度や新学期の準備期間であり、車の購入需要が高まるため、買取価格が上がる傾向があります。
また、7月〜9月は夏のボーナスシーズンが終わり、消費者の購買力が高まるため、同様に価格が上がりやすい時期です。
一方で、年末年始やお正月シーズンは出費が増えるため、車の購入を控える消費者が多く、市場での買取価格が低下しやすくなります。
さらに、冬季は寒冷地での需要が一時的に増えることがあり、4WD車やSUVの買取価格が高騰する場合もあります。
こうした時期的な要因を考慮し、売却時期を見極めることが高く売るコツです。
車種
車種は中古車の買取価格に直接影響を与える重要なポイントです。
人気の高い車種は、経済状況に左右されにくく高値が期待できます。
たとえば「トヨタ アルファード」や「日産 GT-R」といった高級車やスポーツカーは、中古市場でも高い需要を持ち、価格が落ちにくい傾向があります。
一方で、需要が低下したり、流行が過ぎ去った車種は買取価格が下がりやすくなります。
ただし、希少価値のある車種や生産が終了した限定モデルは、コレクターから高い評価を受けることがあり、長期間にわたって高値で取引されることもあります。
たとえば、「ホンダ S2000」や「トヨタ スープラ(旧モデル)」などの状態の良い車両であればプレミア価格が付くこともあります。
需要と供給
中古車の市場価格は、基本的に需要と供給のバランスに左右されます。
特定の車種に対する需要が供給量を上回る場合、その車種の買取価格は高くなります。
たとえば、SUVや軽自動車は燃費性能や実用性の高さから需要が増加しており、買取価格が上昇するケースが多いです。
反対に、市場に出回る車両数が多すぎる場合は供給過多となり価格が下がります。
車両の状態
中古車の買取価格を決定するうえで、車両の状態は最も重要なポイントのひとつです。
年式や走行距離に加えて、車両のメンテナンス履歴や外装のコンディションも査定額に大きく影響します。
外装に傷や凹みがなく内装が清潔に保たれている車は、高い査定額が期待できます。
一方で、修復歴のある車両は事故の影響が残っているとみなされ、査定額が大きく下がる傾向にあります。
エンジンや電気系統の不具合もマイナス査定の要因ですが、しっかりとメンテナンスが行われている車や、記録簿が整備されている車は、たとえ年式が古くても高い評価を受けやすいです。
とくにオイル交換やタイヤのメンテナンスが定期的に行われている場合、査定時の印象が良くなるでしょう。
車を買取に出すベストタイミングは?
車の買取価格は時期や状況によって大きく変動します。
売却のタイミングをしっかりと見極めることで、より高く車を手放すことが可能です。
ここでは、車を買取に出すベストタイミングについて詳しく解説していきます。
1月~3月or9月~10月
車を高く売るためのベストタイミングのひとつが、1月〜3月および9月〜10月です。
この時期は、中古車販売店にとって重要な仕入れシーズンとなります。
1月〜3月は新年度や新学期の始まりに向けて車を購入する人が増え、需要が高まるため、買取価格が上がりやすくなります。
とくに新社会人や進学に伴って車が必要になる家庭が多く、人気の軽自動車やコンパクトカーは高値で取引されることが多いです。
一方で9月〜10月は企業の決算期が控えており、在庫を増やして販売目標を達成したい中古車業者が多くなります。
このため、多少買取価格が高くても仕入れを積極的に行う時期ともいえるでしょう。
また、夏のボーナス後で消費者の購買力が高まるため、需要が増えやすいのもポイントです。
車検前
車を売却する際には、車検のタイミングにも注意が必要です。
車検は税金や整備費用などがかかり、総額で数万円から十数万円になることが一般的です。
車検後に車を売却したとしても、その車検費用が買取価格に反映されることはほとんどありません。
むしろ、車検が新たに必要となる車両は中古車販売店にとっても整備コストが増えるため、買取価格が下がる傾向があります。
そのため、車検の有効期限が切れる2ヶ月前くらいに売却するのが良いでしょう。
これにより、車検費用を節約できるだけでなくスムーズな取引が期待できます。
自動車税の納付前
毎年4月1日の時点で車を所有している場合、その年の自動車税が課税されます。
納付書は5月に送付され、6月末までに支払わなければなりません。
この税金は所有者に課せられるものであるため、3月中に車を売却すれば、その年の自動車税の支払いを避けることができます。
これにより、余計な税金を支払わずに済み、経済的な負担を減らすことが可能です。
ただし、新車登録から13年以上経過した車は注意が必要です。
これらの車は、環境負荷の観点から重課税となり、自動車税が増額されることがあります。
売却を検討している場合は、税金が増える前に手放すと良いでしょう。
中古車市場の今後の展望
ここでは、中古車市場の今後の展望について詳しくみていきましょう。
中古車市場の今後の展望
中古車市場は、ここ数年で大きく様変わりしています。
背景には、新車価格の高騰や納期の長期化、次世代車の普及といった要因が影響しており、今後もこれらの動きが続くと見られます。
とくに注目されているのが、軽自動車やコンパクトカーの需要です。
燃費性能の高さや維持費の安さが評価され、若者や女性、セカンドカーとしての利用を検討するユーザーから根強い支持を得ています。
新車価格が上がっている現在、手頃な価格で購入できる中古車の人気が高まり、この傾向は今後も続くでしょう。
さらに、車の長寿命化や品質の向上により、中古車市場で流通する車両の数が減少傾向にあります。
これにより、需要が供給を上回る状態が続けば、軽自動車やコンパクトカーの中古相場は安定的に上昇すると予測されます。
しかし、電気自動車(EV)やプラグインハイブリッド車(PHV)のような次世代車の普及が進むにつれて、消費者の需要が分散する可能性もあります。
とくに環境意識の高まりや政府の政策により、今後は電動車へのシフトが加速することが見込まれます。
一方でファミリー層に人気のミニバンやSUVも、中古車市場での需要が高まっています。
新車の価格が高騰する中、中古のミニバンやSUVは割安感があり、手が届きやすいモデルとなっています。
アウトドアブームの影響もあり、特にSUVは人気が続いており、相場の上昇が予測されます。
これらの車種は、使い勝手や多機能性が求められるため、今後も安定した需要が見込まれるでしょう。
電気自動車が主流になる?
政府は2035年までに新車販売の100%を電動車とする目標を掲げており、東京都はさらに2030年までにガソリン車販売のゼロを目指しています。
しかし電動車にはEVだけでなくハイブリッド車(HV)、プラグインハイブリッド車(PHV)、燃料電池車(FCV)も含まれているため、完全なEV化には時間がかかるでしょう。
加えて、充電インフラの整備や電力供給の問題も未解決のままです。
EVが普及するには、充電器の規格統一や発電方法の見直しなど、多くの課題が残っています。
今後、これらの問題がどのように解決されるかが普及の鍵となるでしょう。
まとめ
現在、中古車の買取価格は高騰が続いており、今後もしばらくこの傾向が続くと予想されます。
新車価格の上昇や半導体不足、エネルギーコストの高騰が背景にあるため、中古車市場でも高値が維持されるでしょう。
そのため、車を売却する際には、買取相場の動向をしっかりと確認し、需要が高まる時期に売るのがポイントです。
本記事を参考にして、最適なタイミングでの売却を心がけ、少しでも高値で買取してもらいましょう。
よくある質問
Q1.買取価格を少しでも高くする方法は?
車を少しでも高く売却するためには、事前準備が重要です。
車を売却する際は、現在の買取相場を調べて適正な価格を把握しておくとよいでしょう。
また、買取価格が高くなりやすい1月〜3月や9月~10月などの需要が高まる時期を狙うのも効果的です。
さらに、年式や走行距離が大台に達する前に売却することで、高い査定額が期待できます。
純正オプションのパーツを揃え、メンテナンスノートや整備記録を提出することも評価アップのポイントです。
内外装の掃除や消臭を行い、清潔な状態にしておくことも高価買取が期待できる大きなポイントになります。
これらを踏まえて、査定を依頼しましょう。
Q2.中古車価格の高騰はいつまで?
中古車価格の高騰は、しばらく続くと予測されています。
背景には、半導体不足や原材料の高騰、エネルギー価格の高騰があり、これらの問題がすぐに解消される見込みは少ないからです。
また新車価格が高騰しているため、中古車の需要も高まりやすい状況が続いています。
今後も高騰する状況が続く可能性は高いでしょう。
Copyright © GOOD SPEED.